私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!17巻 感想~新たなわたモテが今始まった~
3月12日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」17巻が発売されました。
今回は割と短いサイクルでの発売となりましたね。
16巻が11月ですから、4か月ですか。
その時に連載と単行本との間隔が短いと新鮮さがなくなると書きましたが、今回は意外とそんなことはなかったですね。
それぞれ単独で読んだときの印象と単行本とでは、それなりに変わったような気がしました。
同じく短いスパンだった15巻時はあまり印象が変わらなかったはずなのに、なんだか不思議ですね。
その原因についてあれこれ考えてみたんですけど、
ひとつには、途中でアプリとwebで更新が分かれたことが大きいのかなという気がします。
その結果、アプリ時とwebとで一度印象が変わるんですよ。
単ページで読むアプリと見開き状態で読むwebとでは、ストーリーの流れ方が違うんです。
ある意味、暫定版と正規版を2回読んでいるような感じになるんですね。
で、その感覚が残ったまま単行本に触れると、また別のバージョンを読んでいる錯覚に陥るんです。いわば、Ver.3といったところでしょうか。
ついこの間読んだばかりという感覚はそのままに、あれ?こんな話だったっけみたいな違和感がわずかながら残るんです。
複数の記憶が同時に存在しているような、なんとも不思議な感覚でしたね。
というわけで、遅くなりましたが、今回も17巻の感想を綴っていこうと思います。よければお付き合いのほどを。
※各話(喪160から喪168)の感想は、以下の各エントリーを参照してください。
喪160「モテないし謹慎最終日」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-305.html
喪161「モテないしいつもに戻る」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-306.html
喪162「モテないし願う」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-307.html
喪163「モテないし夏」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-308.html
喪164「モテないし夏休みから頑張る。」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-309.html
喪165「モテないし今日から高校最後の夏休み」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-311.html
喪166「モテないしまた応援に行く」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-316.html
喪167「モテないし無駄に過ごさない」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-319.html
喪168「モテないし弟の部屋に集まる」
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-321.html
●16巻からの反転構造
さて、さっそく表紙から見ていくわけですが……
今回はまず販促帯に目がいってしまいますね。
「高校生活最後の夏!」の「最後」という文字にはドキッとしますし、
括弧つきの“みんな”になんだか意味深な匂いを感じ取ってしまいます。
それと「累計330万部突破!!」という煽りには、どうもわたモテらしくない響きがあってムズかゆくなってしまいますねw
こういうのはジャンプ系の、もっとメジャーなマンガ特有のものという先入観がどこかにあるのかもしれません。
でも、ここにきていきなり発行部数を推してくるというのは、何か思惑があるような気がしないでもないですね。
帯全体がなんとなく「まとめ」に入りつつある空気を表しているかのようで、少し複雑な気持ちにもさせられます。
ただ表紙絵そのものは、ここ最近の中ではかなり明るい感じになったなという印象を受けました。
全体のトーンもオレンジ系でなんだか賑やかな雰囲気ですよね。まさに「夏到来!」といったところでしょうか。
構図そのものは、16巻のそれと似ていると思うんです。
ヤンキー三人組に対して、風夏三人組。
その中の一人はもこっちのことをそれとなく気にしていて、他の二人はマイペース。
もこっちと誰かのツーショットだった12巻や15巻、もこっちが“みんな”に囲まれていた13巻や14巻に比べても、この距離感のあり方は明らかに16巻に近いでしょう。
ただ、受ける印象は全然違うんですよね。
どこか鬱積した空気があった16巻に比べ、今回の表紙はあっけらかんとした明るさがあります。
もちろん、暖色系のカラーや美保さんのキャラも影響しているでしょうけど、それだけではないと私は思うんです。
16巻の表紙がなんだか暗かったのは、ひとえにもこっちの表情でしょう。
せっかく久々に正面を向いたかと思えば、あの死んだような目ですからね。
あの何かを訴えかけてくるような目に私たちはなんとも言い難い寂しさを感じ取ってしまったのです。
ところが今回のもこっちは、こちらに目線を向けていません。
向けていないどころか、どこを見ているのかも定かではない佇まいですよね。
しかも、前巻の杏奈姉さんを真似るかごとく、ヤンキー座り(?)を決めています。
私なんか、最初見たときはびっくりしましたよ。え、なんか縮尺おかしくね?ってw
まさかう●こ座りしてるとは思わなくて、いきなり三頭身キャラになったのかとw
まあそれはともかく、この開き直ったかのようなもこっちの姿勢が全体の印象を形作ってるような気がするんです。
いろいろあって謹慎になった彼女ですが、その過程の中でどこか気持ち的に吹っ切れたところがあったのでしょう。
このどこかやさぐれた(笑)もこっちを見ていると、なんだか逆にたくましく思えてくるんですよ。
16巻からのこの反転構造が今回の全体のトーンを築き上げているのかなという、そんな気がしてなりませんでしたね。
●今回の表紙のモチーフは?
17巻は「核」となるシリーズがありません。
15巻が「GW編」と「球技大会」との狭間の巻だったように、今回は「謹慎編」と「夏合宿編」との狭間の巻と言えるでしょう。
となると、表紙のモチーフとして、どの話が選ばれてもおかしくないわけですが、さて、今回はどの話をモチーフにしているのでしょう?
美保さんのチア姿からすると、喪166「モテないしまた応援に行く」のような気がしますよね。
でも、よく考えてみてください。風夏もあの時はチアをやってましたよね?こんなふうに制服姿ではなかったはずです。
何より、あの回は夏帆は不参加だったはずで、この三人組が揃っている自体が少し不自然な気がしますよね。
まあ美保だけがチアガールやっている時点で、ぴったり合う話があるわけがないのですが、そうなると、今回に限っては特定の話をモチーフにはしなかったということになるのかもしれません。
ただ私はもう一つ、別の考えを持っています。
注目すべきは夏帆の存在ですね。
実は今回、17巻を読んできて驚いたのですが、彼女が登場する回って、たった一話だけなんですよ。
これは本当にびっくりしました。
その一話とは、
喪164「モテないし夏休みから頑張る。」
そう、17巻において夏帆が登場する回は、実はこの一話のみなんですよ。
(厳密に言えば一コマだけ登場する回がもうひとつあるのですが、ストーリー的に一切絡まないのでノーカウントということで)
そして私は、この回こそが17巻をもっとも象徴していた話だったのではないかと思っているわけです。
●夏合宿に向けての準備はずっと続いていた
この喪164「モテないし夏休みから頑張る。」は、まさに17巻の根幹をなす回といってもいいかもしれません。
単純に、9話ある中でちょうど真ん中にあたる5話目という点でもそうですが、次巻の「夏合宿編」に誘う役目も果たしているんですよね。
で、ここが重要なんですけど、その夏合宿の発案者(?)こそが夏帆なんですよ。
その夏帆が表紙に選ばれたということは、夏合宿参加こそがこの17巻における、もっとも象徴的な出来事だったと言えるのではないでしょうか。
ここで、恒例の「偶数と奇数」について確認してみましょう。
今回は9話中5話が「偶数」ページ。
なんと、13巻以来の逆転現象が起こっています。(「偶数と奇数」の詳しい内訳は14巻の感想を参照)
で、何より注目すべきは、「偶数と奇数」の構成分布。
喪160 偶数(右終わり)
喪161 奇数(左終わり)
喪162 偶数(右終わり)
喪163 偶数(右終わり)
喪164 奇数(左終わり)
喪165 奇数(左終わり)
喪166 偶数(右終わり)
喪167 奇数(左終わり)
喪168 偶数(右終わり)
実に面白い構成だとは思いませんか?
喪160はある意味、「最終回」でした。そして同時に「再スタート」という意味もあったはずです。だからこそ、あえて17巻の冒頭に持ってきたんだと私は思っています。
なので、ここでいったん話は区切ったほうがいいんですね。そのための右終わりなんです。
喪161は次の「新章」への架け橋的な存在ですね。左終わりにすることによって、スムーズに喪162に繋げる意図があったのでしょう。
で、単発的に七夕回とオムニバスを挟んで、喪164から再び本格的に「受験の夏」が始まる構成になっているんです。
そしてそこからは、勉強が中心になっている話に限って左終わりというスタイルになっているんですね。
つまり、夏合宿に向けての準備はずっと継続しているんですよ。
野球応援回である喪166と怒涛のギャグ回であった喪168は、むしろ勉強の合間の休憩的な意味合いにも読み取れるのではないでしょうか。
こうして見ると、17巻における喪164がいかに重要かがよくわかると思います。
風夏と美保さんが一緒に表紙を飾っているのも、「夏合宿」への予告と考えれば十分納得できるのではないでしょうか。
●ほんの少しだけ気になること
今回ひとつ残念だったことは、喪169まで収録されなかったことですね。
喪168のネタバレなし感想でも言いましたが、最後に喪168の引きで「以下次巻!」はちょっと残酷なんじゃないかなあw
ただここ最近のわたモテって、あえてシリーズを単行本内で「収めない」ように調整しているような気もするんですよね。
15巻の「球技大会」、16巻の「謹慎編」における巻の跨ぎ方を考えると、「次巻へ続く」感じを大切にしたい意向があるのかなという風にも思うわけです。
もしかすると、すでに「最後の大きな物語」は始まっていて、このまま完結まで一直線ということもあるのではと、ほんの少しですけど不安にもなります。
今回は特に「ヒキ」のインパクトが強かっただけに、よけいそんな気がしてしまいますね。
まあ、この邪推が曲がりなりにも当たっているかは、今続いている「夏合宿編」が次の18巻でちょうど収まるかどうかである程度判断できるかもしれません。
今、喪169から喪174までで7話分溜まっていますから、あと2話。
その2話で夏合宿が終わるかどうか、注視していきたいと思います。
(もちろん、まだ続いても全然いいんですけどねw)
●それでもやっぱり、喪168で終わってよかったのかも
ただやっぱり、最後に喪168がくることでの衝撃はすさまじいものがありますね。
それまでの話が16巻からの流れのまま、どこかおとなしい雰囲気のものが多かっただけに、この空気を読まないがごとくの超悶絶ギャグオンパレード回で締めることになんだか救われたような気持ちにもさせられましたw
というか、喪168があることによって、その前の喪167とか喪166の面白さが逆に光るんですよね。
特に「もこっちソロ回」である喪167なんかは、その後の喧騒とのコントラストのおかげで、かえって強く胸に残りましたよ。
それは全体の構成にもいえます。
ラストがただひたすら慌ただしく笑いの波状攻撃を仕掛けてくるおかげで、結果として17巻全体が楽しい気分で包まれるわけです。
「最後の夏」だからこそ、喪168の無責任な投げっぱなしジャーマンスープレックスぶりが、むしろすがすがしい気持ちにさせられましたね。
●今回の特典で早くも夢がかないました
そろそろいつものように、各ショップの特典をおさらいしていきましょうか。(すでに配布は終了している場合があります)
「核」となるシリーズものがなかったせいか、いつも以上にモチーフがバラバラのような気がします。
左下の虎の穴さんのは喪162「モテないし願う」からなんでしょうけど、雫ちゃんをピックアップしているところが興味深いですね。
ところで、わたモテ二大ヒロインであるゆりちゃんとネモがいないようですが……
デジタル版特典
こちらのほうにいましたw
今回は2種類あるんですね。
15巻の時はBOOK☆WALKERさんがゆりちゃんで、それ以外の主要ストアがネモでしたが、今回はその逆で、BOOK☆WALKERさんのみネモとなっています。
一応、二人とも喪167「モテないし無駄に過ごさない」がモチーフになっているのかな?
こうして見ると、加藤さんがいないのが少し意外な気もしますね。
まあ16巻でデジタル版の特典に抜擢されたので、今回は遠慮したのかも。
さて、この中で私が選んだものはこのふたつ。
左のゲーマーズさんは、もはや言わずもがなでしょうw
私がこれを選ばないわけがありません。うっちーとちびキャラという組み合わせからして、私のためだけに用意されたんじゃないかと思ってしまいますよw(思い上がりもはなはだしいw)
「KIMOI」のロゴマークがいいですねw
喪161の感想時に、「こういうのはぜひカラーで見たい」と書きましたが、早くも夢がかないましたw
キモイーヌも一緒なのがまたポイント高い!
右のメロンブックスさんも割とすんなり決まりましたね。
やはり今が旬のこの二人は、外せないかなと。
それに前回16巻時に、泣く泣くこの4人の絵柄を諦めた手前、さすがに今回は見逃すわけにはいかなかったですw
……さて、いつもなら特典は二つまでと決めている私としては、これで終わりなはずなのですが、本当はもう一つだけゲットしてしまったんですよねえ。
といっても、店舗特典ではありません。
実は今回はじめて、デジタル版のほうも購入したんです。
ちょっとアンニュイなゆりちゃんがどうしても欲しくて買っちゃいましたwてへぺろ☆
1800×2560のけっこう高解像度のデータで、なかなか鑑賞しがいのあるイラストだと思いますよ。(一応購入特典なので画像のアップはしません)
デジタルですから品切れということはないでしょうし、書店で手に入れられなかった人にもお勧めだと思います。
最後は、恒例の単行本のネタチェック。
まずは裏表紙からですが……
この「理想と現実」は、なんかおかしくありません?
理想と現実が変わってないじゃん!
普通に願い事がかなってるじゃねーかw
まあ実際、本編でも雫ちゃんが「願い叶いました!」と言ってるんですけどねw(喪162のこのシーンを参照)
16巻の「理想と現実」もかなり変化球でしたけど、今回はさらにわけのわからない方向に進んでいるようですw
ただ、それを窓の向こうで歯ぎしりしながら見つめているうっちーがなんとも意味深なんだよなあ。
ところで今回はもうひとつ、気になる箇所がありますよね。
そう、いきなり次巻、18巻の宣伝ですよ!
しかも、7巻以来の特装版が出るというのですから驚きです。
「私たちの同人誌」という言い方からすると、コミックアンソロジーみたいなものが付くのでしょうか。他のコミックでもけっこうあるタイプですよね。
しかも今回に限って、なぜか「7月発売予定」と、妙に具体的なんですよね。
いつもなら「春」とか「夏頃」みたいな曖昧な感じのくせに。(で、だいたいが少し伸びたりする)
おまけに、先週アップされた最新の告知では、
7月10日(金)発売予定と、日にちまで明らかになりました。
これは前もって、企画が進んでいたということに他なりませんよね?
いったい、何を企んでいるんでしょうか、ガンオン編集部はw
さらには、単なるコミックアンソロジーかと思いきや、
「漫画のほかにも企画記事」とありますし、むしろファンブック的な装いを帯び始めています。
本当にいったいどんな感じになるのか、今から7月が待ち遠しいですね。
さて、今回の巻末おまけマンガはかなり特殊なことになっています。
なんと、いつものような「喪◯◯その後…」でも「別視点」でもないんですよ。
おまけとは銘打っているものの、タイトルは単に「飼い主」となっているんです。
まあこのタイトルからして、「喪160」と「喪161」に関係の深い話というのは、もはやバレバレなんですけどねw
「喪◯◯」とつけなかったのは、どちらの話のおまけとも言い難いところがあったからなのでしょう。
それにしても、今回のおまけマンガはかなりびっくりしましたね。まさかキモイーヌの飼い主があの人だったとは…w
ただ、今思うと、14巻時に伏線は張ってあったんですよね。
あの犬が前に目撃されていたのは、GW中のことだったんですから。
そして、14巻のおまけと言えば……ねえ?w
もしかすると、あの時点でこの設定はあったのかもしれませんね。
内容的としては今までにない雰囲気で、なかなか面白かったと思います。
声に出して笑うというよりは、なんとなくニヤっとさせられる感じかな。
下ネタにもかかわらず、微笑ましい気持ちになりますよw
キモイーヌの正式名称(笑)もここでわかりますし、是非単行本を買って確かめてくださいね。
「あとがき」は去年の11月に行われた、「わたモテ小説アンソロジー刊行記念トークショー」の裏話。
これは正直、予想通りの内容でしたね。
内容としては面白かったんですけど、できれば題材にもうちょっと捻りを入れてほしかったかも。
それこそ、小説を執筆した際の裏話とか読みたかったなあ。(まあある程度はアンソロジーのあとがきで読めるんですけどね)
カバー裏がまた、実に意味深でしたね。
ていうか、ここ最近のカバー裏イラストって、なんか今後の「予告」みたいなところがありません?
16巻のあの二人もそんなかんじだったし…
今思うと、14巻のそれなんかは16巻を予言したかのような内容でしたよね。
となると、次は彼女たちの出番が来るのかと思うと、なんだか今からドキドキしてしまいますw
秋の文化祭あたりが要注意かな?
全体を通してみると、最初と真ん中、そして最後がこの巻の構造を作っていたような気がします。
喪160で一度リセットして、喪164で次のステージを定める。
そして最後に、喪168で、ブーストをかける。
そんな流れを感じましたね。
今回は「核」となるシリーズ物もなかったせいか、一見すると大人しいというか、なんとなく停滞している印象を持つかもしれません。
ただ、それは動いていないように見えているだけで、実は見えないところで大きく動いているんだと思うんですよ。すごく地味だった喪167がそうであったように。
それを顕在化するための最後の喪168だったような気もするんですね。
そして、あの話のはじけっぷりは、表紙のもこっちの佇まいがそれを象徴しているようにも思えるんです。
だからこそ、探偵さん(笑)も訝し気に見つめているんじゃないかとw
なんにせよ、新たなわたモテはまだ再始動したばかり。
ここからまたどんな世界が広がっていくのか、これからが楽しみになる17巻だったと思います。
喪168がもちろんダントツの一番ですが、あと二つ選ぶとしたら、喪163と喪167かも。(この辺はその日の気分で変わりそうですね)
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